前に描いた作品を見て今が恥ずかしく思う。

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先日20年くらい前に描いたペン画がクローゼットの中から出てきた。

「あー懐かしいな。」とこの絵を描いた時のころが思い出される。

このころは絵を描くことが好きで仕方がなかった頃で、今のように

「高評価を受けるのにはどうすればよいか。」とか「人に求められる作品を描くには何をすればよいか。」などと他人に受けることばかり考えている。

もちろん金銭をいただいてお渡ししているのでその作品の評価は自分にとって大切だし、今まで購入していただいた方の大して、世間の評価の無い作品を描いてばかりじゃ申し訳ないとも思う。

でもこの絵を久しぶりに目にしたとき思ったのは、自分自身でいうのもそうかと思うが最近の絵よりこの絵のほうが何やら魅力を感じる。

んー、魅力というかもうちょっと見ていたいという感じ。

そう思ってこの作品を描いていた時のことをよーく思い出してみると、

「この坂を下るとこんな景色が開ける」

「この路地を曲がるとこんなお店がある」

「もうすぐ日が暮れるからこの通りも帰宅の人でにぎわうかな」

「遠くの山はもうすぐ雪が降るのかな」

なんて自分の頭の中でいろいろな世界や出来事や、これから起きようとしていることなど楽しんで、想像して、その絵の中で暮らしていいる人のことまで思って描いていた。

すごく自由で夢があって、

本当は絵を描くってことはこういうことなんじゃないのかな、なんて。

自分の表現したいことは他人なんか関係なくて自分の夢が広がることだったんじゃなかったのかななんて。

もちろん若かったからとか、自分の絵に価値を欲しいと言ってくれる人がいなかったからもあるけれど、そんな絵を描いていたから、今自分の絵を欲しいと言ってくれる人がいるのではないか。


うまく表現できないけれど、作品を創る者の夢や思いがあふれるときに、人はその作品に恋をするのかなって。

今は半プロになって、中途半端に対価をいただいてしまうけど、

あんたの絵が欲しいって思ってもらうのは、あんたが欲しいって思ってもらうのと同じくらい自分も作品も魅力的にならなくてはいけないのかなって思います。


そしてその絵は一枚の紙きれではなく、世界や時間やいろいろなものの営みまでがそこからのぞけるものでなくては、あんたの絵が欲しいって言ってもらいないのかなって、今になってやっとこ思える今日この頃です。

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