軽井沢セゾン美術館 作品の前で立ちすくんだ

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軽井沢町在住の半プロ画家です。

以前は他人の作品なんて全く興味がなくそんな時間があるなら自分で絵を描いていたほうがずっといい。と思っていた不届き者ですが、自分の作品をお金を出して買ってくれる方がいてから気持ちがだいぶ変わってきました。

ある方のサイトに行き読ませていただいた言葉でさらに心を決めた。

その言葉は「一度絵を売る行為をしたら絵を途中で投げだすな。売った責任は一生ついてくる。そして人にタダで絵を描くな。あなたの絵を買ってくれた人に失礼だからもうやるな。」

その言葉はバットで思い切り頭を殴られたくらいの衝撃でした。


そう

「覚悟」なんですよね。

えいやー!と踏み切る覚悟もあれば、じっくりと長いっ時間をかけて決める覚悟もある。

そして私はそのどちらもなく、ただ絵が好きだから。欲しいと言ってくれる人がいるから。

そんな甘っちょろい考えでいました。

いや、それが甘っちょろい考えだとすら感じていなかった。


そして絵を描くということが、今までとは違う意味で感じてきました。

すると他の画家の方、歴史上の画家の方、いろいろな画家の方の作品が気になりだします。

そしてここ何年かはいろいろな美術館でいろいろな作品を見るようにしています。

先日軽井沢町民は毎月1日に軽井沢美術館協議会という団体に入っている8館で無料で入館できる機会があり、軽井沢セゾン美術館へ行ってきました、

現在は企画展として「レイヤーズオブネイチャー」が開催されています。

その企画展も素晴らしかったのですが、私が衝撃を受けたのは、コレクションの中のマグダレーナ・アバカノヴィッチ作「ワルシャワ―40体の背中」・アンゼルム・キーファー作「革命の女たち」でした。

「ワルシャワ―40体の背中」は作者がナチス、ソ連による支配を経験していて、この作品は全体主義のもとで生きる群衆の背中のイメージを表しているようです。

写真撮影が当然できなく、ネット上での資料もここの載せるのはいかがなものと思いますので、悪しからず。

また「革命の女たち」(アンゼルム・キーファー作)は部屋のなかに14台の鉛の寝台が置かれていて、それぞれの寝台にはフランス革命で非業の死を遂げた女性の名前が記されているそうです。この部屋は入り口にロープが張られておりそこから眺めるだけになっています。それがまた恐ろしく不気味でした。

これらの作品は見るものに得体のしれない何かを訴えてきます。

私は本当に恐怖とで足がすくんでしまい、しばらく動けなくなってしまいました。


日頃は楽しい作品やきれいな作品を好きな私ですが、こういう何かを訴える力のある芸術を表現できる力を持てたなら、何か使命があってこの世におとされたのなら、なんていろいろな妄想をした一日でした。


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